Flying and Painting by Roman Signer

デンマーク、エーベルトフト 2016年


Signerのパフォーマンスとアレンジは、多くの場合、ユーモアにあふれた擬似的な科学実験として、日常品を予想もしなかった方法で再利用しています。この作品でSignerは、4枚のプロペラで飛ぶドローンの上部にブラシを取り付けて改造しました。そして、貨物コンテナの中で、彼は「絵を描くパフォーマンス」を行ないました。パフォーマンス用に特別に用意されたコンテナの天井は、Signer自身が遠隔操作するドローンに取り付けられたブラシで青く塗られていきました。

パフォーマンスが終了すると、Signerはドローンのひとつを空に放ちました。もうひとつのドローンは、パフォーマンスの証としてコンテナの中に残され、使用されたツールとして一般に公開されています。

Flying and PaintingはEbeltoftにあるKvadrat本社にて、2016年の夏に実演されました。

Roman Signer(1938年スイス、アッペンツェル生まれ、ザンクト・ガレン在住)はこれまでカッセルのドクメンタ(1987年)、ミュンスター彫刻プロジェクト(1997年)、上海ビエンナーレ(2012年)をはじめ、名だたる国際的な美術展に参加してきました。1999年には、第48回ヴェネチア・ビエンナーレでスイス代表として出展しました。ロンドンのカムデンアートセンター(2000年)やバービカンアートセンター (2015年)、ベルリンのハンブルガー・バーンホフ(2007年)、ニューヨークのスイスインスティテュート(2010年)など各国の著名な美術館で幅広く作品を披露してきました。近年では、北京のCAFAアートミュージアム(2014年)や広州のGAFAアートミュージアムなど中国国内のさまざまな美術館を会場に Roman Signer のスーパー8mmフィルムの巡回エキシビションが開催されたほか、イタリア・ヌーオロの MAN(2016年)でも披露されました。