ライフサイクルアセスメント

LCA は、製品がライフサイクル全体で環境に与える影響に焦点を当てています。 LCA に取り組むことは、さまざまな製造段階によるあらゆる環境影響が評価されたことを意味します。 評価は通常、以下の 5 段階に分けられます:

  • 素材段階
  • 生産段階
  • 輸送段階
  • 使用段階
  • 廃棄段階または寿命後段階

ライフサイクルアセスメントは、当社製品の環境影響についてお客様に情報を提供することを可能にします。

また、当社は同じシステムから、グリーンビルディング基準に関連したプロジェクトにおいて求められることの多い EPD(環境製品宣言)を提供できます。その際、こうした宣言はクレジット獲得に役立ちます。 LCA はライフサイクル全体といったチェーン全体を検討せずに一つのプロセスを最適化することを避けるために有用です。 さらに、当社は環境影響の低減に一層の取り組みが求められる分野に関する貴重な洞察を得ることができます。 当社の LCA モデルと EPD は、ライフサイクル評価に関する ISO 14040 基準の原則を採用し、 国際的に認められた LCA データベースと各種文献、Kvadrat および当社サプライヤーの知識を組み合わせています。 このモデルは標準的な EN15804 に基づき、EU の製品環境フットプリント(PEF)に沿って構築されています。  当社の EPD は広く認められている基準に従い、そのデータプラットフォームは第三者により開発されています。 EPD は第三者により検証されていません。

これらの文書は、テキスタイルのサステイナビリティ性について十分な情報に基づいた判断を行うための重要なツールです。当社のLCA文書は建築・内装会社や開発会社、建築会社から頻繫に要請があります。国際的な建築開発会社 Skanska の Andrea Buijs 氏がどのようにLCA文書を活用しているか説明してくれました。

テキスタイルを決める際、LCA文書のデータをどのように活用していますか?
AB:プロジェクトやその要件にもよりますが、例えば、BREEAM NOR 認証(最も長い歴史を持つ建築物サステイナビリティ評価方法)に関しては、LCAの比較を実施する場合があります。ZEB(ゼロ・エミッション・ビル)や Powerhouse プロジェクトでは、プロジェクトのライフタイム全体の累積排出量や消費エネルギーと現場で発生するエネルギーとのバランスを取るため、GWP(地球温暖化係数)や CED(累積エネルギー需要)に関する情報を集めます。

LCA に掲載されている情報の中で最も重視しているものは何ですか?またその理由は?
AB:先ほどと同じように、プロジェクトによって異なりますが、GWP と CED は私たちが特に重視する環境影響カテゴリです。その他の環境影響カテゴリは主に二次的評価で使用します。技術情報(重量、素材組成、生産地等)もまた LCA の重要な要素です。

LCA の情報が建築プロジェクトにどのような影響を与えるか具体的に説明してくれますか?
AB:LCA の情報は社内そして顧客の要件を満たす上で役立ちます。製品に関して具体的な情報を得ることで、いろいろなデータベースからの一般的なデータに頼る必要がなくなり、より正確な情報を提供することが可能になります。環境影響カテゴリにもとづいて素材を選定すると同時に、より環境性能に優れた最終製品を納めることができます。

このように透明性の高い情報はあなたの業界や、私たち全員にとってどのような効果があると思いますか?
AB:業界全体で環境意識を押し上げるには、すべてのステークホルダーによる取り組みが求められます。サプライヤーが関わることで、信頼性と透明性の高い情報を顧客に提供することができます。