Olafur Eliasson: Fog カウチ

Olafur Eliasson  と Kvadrat は 10 年以上にわたり、数々のプロジェクトで協力してきました。 最も新しいコラボレーションは 2018 年に Kvadrat 本社のために制作されたアート作品「Fog カウチ」。 本社屋の中心に設置された Fog カウチは、本社用に制作された 3 種類のアート作品のひとつです。

Eliasson と彼のチームは、理想的な表面を生み出すために 5 年以上かけてテキスタイル技法を研究しました。 その中で、アイスランドの職人と協力し、毛糸のセーター編みの技法に類似した技法を採用したフラットニットを開発しました。

Fog カウチはモジュラー式のセグメントで構成され、それぞれ異なる寸法が特徴です。 各セクションの形状は、楕円状のバックセクションと長方形のベースとの間の関係性により決まります。 作品に張られている独自のニットウールテキスタイルは、引き潮後に残される砂漣をイメージしています。

Anders Byriel(Kvadrat CEO):
「Olafur とは Serpentine Gallery Pavilion 2007 以来の付き合いで、現在にいたるまで彼とは緊密なコラボレーションを展開してきました。 Olafur と彼の作品には、Kvadrat が掲げるコンセプトと共通する部分があり、
空間の探求や解釈において同じ理解を共有しています。 Fog カウチは私たちが歩む道の新たな章を描く存在です。テートモダンで彼の他の作品と共に拝見する機会を楽しみにしています」

作品は今年の夏にテートモダンで開催される展覧会 (Olafur Eliasson: In real life)  で展示予定です。

Olafur Eliasson: In real life
テートモダン
2019 年 7 月 11 日 - 2020 年 1 月 5 日

開場時間
日曜 - 木曜 10:00 – 18:00
金曜 - 土曜 10.00 – 22.00

アーティストの Olafur Eliasson (1967年生まれ) はインスタレーション、絵画、彫刻、写真、映像など幅広い分野で活躍しています。1997年以来、世界中の美術館で彼の個展が開催され、ニューヨーク市の噴水(2008年)をはじめ公共空間のプロジェクトにも関わりました。プロジェクト「Ice Watch」では、2014年に地質学者の Minik Rosing と共に氷の塊をグリーンランドからコペンハーゲンに運び、さらに2015年に第21回気候変動枠組条約締約国会議開催中のパリに運びました。1995年に設立したスタジオでは現在、90人近くの職人、建築家、収集家、アドミニストレーター、料理人が働いています。

2014年には、建築家の Sebastian Behmann と共に総合的で実験的な建築プロジェクトや公共スペースでの作品を中心としたアート・建築のためのオフィス Studio Other Spaces を設立しました。また、2012年にはエンジニアの Frederik Ottesen と共にソーシャルビジネス Little Sun を設立しています。この世界的プロジェクトでは、ソーラーランプ「Little Sun」を発表し、オフグリッドのコミュニティに提供し、持続可能エネルギーをあらゆる人が利用できるようにする必要性を広める取り組みを行っています。